人に優しい天然素材を使い、断熱性に優れ、メンテナンスがいらない、理想的な家を実現することが、次の目標となったのです。この当時、日本の住宅マーケットは低年齢化か進み、住宅を求めているお客様の多くは、20代後半から30代にかけての方たちでした。もちろんその方たちの家族構成を考えると、小さいお子様がいることは明らかです。子どもは免疫力が弱く、揮発性化学物質を発する工業化製品を使用した住宅だと、シックハウス症候群などにかかってしまうという危険性があります。だから、そうした状況を回避することのできる素材が必須でした。しかし自然素材を使えば、そこらじゅうに溢れている工業化製品素材を使うよりも、コストが高くなってしまいます。若いお客様に購入していただくためには、どうしても低価格で建てることが必要でした。1990年代初めに、日本の住宅メーカーはこぞって低価格の住宅を販売していました。その価格は、何と坪単価で29万8千円。坪単価平均が約50万円の時代だったので、その価格は驚き以外の何ものでもありませんでした。
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