アイデアは、一軒につき百万円の予算を渡したとしても、二千戸やったところで二十億円である。五十億円かけて誰も見に来ない美術館をつくるよりも全然いい。この場合忘れてならないのが、魅惑を織り込むこと。言い換えれば、教養を際どくしまいこんだ官能的な街創り。どうするのかって?そりゃここまで来たら素人の手に負えないので腕の良さそうな専門家、そう、僕のようなプロに注文すりゃいいのである。僕だって個人的には、そういう、イチジクの葉で隠した媚態を発散する村があれば、誘惑されたいし、そのうち、僕だけじゃなく、移り住んで絵を描きたいとか、店を持ちたいとか、別荘を持ちたいとか、家庭菜園をやりたいとかい人びとがそれに引かれて現れる。
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とにかく、人間とは、統一された風景に安らぎを覚えるものなのだ。これは欧米に行って心底気がついたことである。街は艶やかな舞台なのだとね。というわけで、役人にはしっかりと絵どころと遊びどころを持って、美を取り込んだ規制なるものを是非作っていただきたいものである。たのむよ、おい。
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